IT業界では多様性のある自由な働き方の導入が進んでいる。
具体的には、スタッフの事情に合わせて勤務時間を柔軟に対応する雇用が取り入れられる例が多く、業務の開始時刻をずらしたり、勤務日を減らしたりする手法がよく見られる。
また、出社を必要としない勤務形態を許可する例も増加する傾向にある。
このような働き方をするスタッフは自宅などで業務にあたり、インターネット経由で情報を共有したり指示を受けたりするのだ。
例に挙げたような自由な働き方は、遠隔地にいても情報をやり取りできる技術革新やワーク・ライフ・バランスを重視する風潮により実現している。

雇用形態・業務形態の改善と呼べる変化であるが、苦労する点もある。
最大の注意点は、コミュニケーションの不足だ。
同じ部署やチームであっても、常に同じ時間・同じ場所で働いているとは限らないため、業務上の連絡で不備が発生する可能性がある。
メッセージのやり取りやビデオチャットなど、コミュニケーションの不備をある程度防げる技術があるが、完全ではなく、チームワークをよりよいものにするため、上司と部下、あるいはチームメンバー全員を一堂に集める機会を設ける企業も少なくない。
定期的に対面して話すことが、業務の理解やスタッフ間のコミュニケーションに欠かせないと考えられているのだ。
こうした自由な働き方の導入は始まったばかりであるため、これからもよりよい環境を求めて試行錯誤が行われるだろう。
もしそういった働き方を望むなら、注意点を理解し、自分に合ったものを見つけるためにも、自由な働き方としてどんなものがあるのか知っておく必要があると言える。